調査場所 | 北牟婁郡紀北町東長島 | ||||
調査日 | 4月23日 | ||||
調査樹種 | シダレサクラ | ||||
担当樹木医 | 浦口良太、奥田清貴、末良学、小倉光善 | ||||
依頼内容 | 樹木の健康診断と今後の対応策について | ||||
調査・診断結果 | 樹齢は約120年で樹高に比べて枝張りが低く広がった樹形の古木で、葉量、葉色ともに大きな異常は確認されなかった。枯枝が数ヶ所確認され、折損落下の危険が確認された。有機物の不足および通気性、排水性の悪化が考えられるが、サクラの根元の状態や根上りがないことからみて根は土壌のやや深い部分に広がっていることが推察され、地下の排水環境は悪くないと考えられた。 これらのことから、枯枝の除去、樹冠を現在より小さくする剪定、不定根誘導法などの指導をした。 |
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調査場所 | 四日市市中部西小学校 | ||||
調査日 | 4月25日 | ||||
調査樹種 | クロマツ | ||||
担当樹木医 | 石黒秀明、秦広志、坂口卓也、 | ||||
依頼内容 | 腐食が進んでおり、樹勢がないように見えるが今後どうしたらよいか。 | ||||
調査・診断結果 | 目視での腐朽の開口部は地際から約3mの高さまであった。簡易検査を行ったところ健全な材も部分的に残っていた。地際部の外樹皮の内部に白い菌糸を確認し、樹勢衰退につながる疑いがあったので検査した結果、白紋羽病ではないと判断した。樹上の葉にカイガラムシを確認し、変色はこの影響と判断された。調査対象木以外のマツも目視調査したところマツ枯れ予防の樹幹注入の影響による形成層傷害の痕が確認された。 これらのことから、支柱の設置、樹幹注入の有知識者の実施などの指導をした。 |
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調査場所 | 津市一志町井関 | ||||
調査日 | 6月21日 | ||||
調査樹種 | ソメイヨシノ | ||||
担当樹木医 | 玉野隆、末良学、広瀬信三 | ||||
依頼内容 | てんぐ巣病に似た症状があるが診断してほしい。 | ||||
調査・診断結果 | 樹齢は40年程度で4〜5m間隔で36本植栽されていた。トンネル掘削残土で盛土造成された土壌に植栽されており、通気排水不良な土壌環境となっていた。植栽間隔が狭いため、樹木同士が被圧し、枝枯れの発生や幹の腐朽が多く確認された。上位部の葉は矮小化し、密な状態となっている樹木が多く、コケ類の付着、枯死寸前のものも確認された。目立った虫害はないが、てんぐ巣病や穿孔褐斑病の樹木も確認された。 これらのことから、衰弱したソメイヨシノの間引き伐採、てんぐ巣病枝の除去、切除痕への殺菌剤の塗布などの指導をした。 |
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調査場所 | 多気郡多気町波多瀬 | ||||
調査日 | 6月21日 | ||||
調査樹種 | ヤマザクラ | ||||
担当樹木医 | 玉野隆、末良学、大石浩、広瀬信三、冨田ひろし | ||||
依頼内容 | 古木の健康診断依頼、治療等必要な処置指導。 | ||||
調査・診断結果 | 樹幹の肥大成長はほとんどなく、コケ類の付着が多く、主幹の腐朽はかなり進行していた。上部の葉は矮小化も多く枝枯れも確認された。主幹の途中から不定芽および不定根が発生し一部の根は地表に届いていると思われた。油粕などの施肥が実施されていたため葉色は比較的良好だった。 これらのことから、不定根誘導法、枯枝の除去、倒木防止支柱の増強などの指導をした。 |
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調査場所 | 志摩市志摩町越賀 越賀小学校 | ||||
調査日 | 6月30日 | ||||
調査樹種 | サクラ | ||||
担当樹木医 | 浦口良太、大石浩 | ||||
依頼内容 | 記念植樹したサクラの生育が思わしくない、原因調査と今後の管理についての指導依頼。 | ||||
調査・診断結果 | 葉色、葉量、枝の伸長量など、全体的に見ても生育は良好とは言えず、今後衰弱枯死に至る可能性のあるもの、葉の緑が褐色に枯れているものも確認された。植え付け地は校庭の西側で踏圧により土壌表面は硬くなっていた。深植え状態になっているものが多く、加湿や通気不良による根系の発育障害が推察された。雨水によって土表面が流出し根茎が露出しているものも確認された。サクラは水はけが良く腐植質の多い肥沃な耕土の深い土地を好むが、サクラの生育不良の原因は根系の発育不良によるものと考えられた。 これらのことから、深植え苗木の植え直し、根茎が露出しているものには被せ土、寒肥えなどの指導をした。 |
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調査場所 | 志摩市志摩町和具広の浜 | ||||
調査日 | 6月23日 | ||||
調査樹種 | クロマツ | ||||
担当樹木医 | 奥田清貴、浦口良太 | ||||
依頼内容 | 海岸のマツが枯れてきたので、診断と対策を指導してほしい。 | ||||
調査・診断結果 | 海岸には3本のクロマツがあり、すぐ近くに枯死した1本のクロマツが確認された。2本のクロマツは枝折れが確認されたが異常はなく健全であった。簡易検査、DNA検査を行ったところ、マツ枯れではなかった。枯れた松は古木であり、衰退傾向の状態での水不足がマツに大きなストレスを与えたのではないかと考えられた。 これらのことから、樹幹注入などのマツ枯れ対策などの指導をした。 |
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調査場所 | 松阪市京町 京町第一児童公園 | ||||
調査日 | 7月5日 | ||||
調査樹種 | ギョイコウ | ||||
担当樹木医 | 中村昌幸、玉野隆 | ||||
依頼内容 | 4月中旬より枝が2本枯れ、5月中旬にも2本枯れた調査をお願いしたい。 | ||||
調査・診断結果 | 立地条件は道路に面した公園にあり、根元のスペースがサークル状に裸地であった。公園とされる以前にもソメイヨシノが植栽されていた。枝枯れが出てきた部分は樹形を構成する主要な枝であり、上部から徐々に枯れた形跡が確認され、コスカシバによる食害と確認された。過去にもヤマザクラ、シダレサクラを植栽して枯れた経緯から、土壌に大きな問題は見受けられず、潜在的にコスカシバの被害を受けやすい場所であると考えられた。 これらのことから、ヤニが出ている箇所から殺虫剤を注入などの指導をした。 |
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調査場所 | 熊野市熊野古道大吹峠 | ||||
調査日 | 7月18日 | ||||
調査樹種 | モウソウチク | ||||
担当樹木医 | 奥田清貴、浦口良太、小倉光善 | ||||
依頼内容 | 竹林の保全について | ||||
調査・診断結果 | 平成24年に強度な間伐を実施し、新竹は1本のみ確認された。現在モウソウチクの成立密度としてはタケノコ生産を目指すのに適した本数になっているものの、地下茎に新竹を発生させる能力が低下していると考えられた。このまま新竹の発生・成育がない状態が続けば地下茎は衰退し続け、樹勢のある地下茎は外部方向へ伸び、面的には空洞化が起こるものと考えられた。 これらのことから、衰弱している地下茎の勢力回復、散乱している竹材の整地・除去・伐採、施肥などの指導をした。 |
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調査場所 | 多気郡矢田 | ||||
調査日 | 8月16日 | ||||
調査樹種 | トチノキ | ||||
担当樹木医 | 大石浩、浦口良太、石黒秀明 | ||||
依頼内容 | 枯れているトチノキの健康診断依頼。 | ||||
調査・診断結果 | 2本が枯死しかけていて、7月ぐらいから葉色が変色し始め、現時点では大半の葉が褐変していた。虫孔が多数確認され、木くずがパウダー状に蓄積していた。簡易的なトラップを仕掛けたところ、カシノナガキクイムシと同定した。そのことからナラ枯れの被害による枯損と判断された。 これらのことから、ナラ枯れの伝染病を防ぐために感染樹木の伐採などの指導をした。 |
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調査場所 | 鈴鹿市寺家町 鼓ヶ浦海岸 | ||||
調査日 | 9月7日 | ||||
調査樹種 | マツ | ||||
担当樹木医 | 中村昌幸、大石浩 | ||||
依頼内容 | マツ枯れ被害、カイガラムシ被害に対する健康診断依頼。 | ||||
調査・診断結果 | 近年松枯れによって古木を含めた消失が相次ぎ景観が大きく変わったことから、対象地内において薬剤の樹幹注入による予防を実施した。古木は生育旺盛な時期を過ぎて安定的な成長過程に入っているが、その中に樹勢の衰えが目立つものが見受けられた。その症状を確認したところ、カイガラムシが多く発生しており激害により枯死したものも確認された。その衰退の過程で大きな要因となっていることは予想され、他にも根元での焚火や砂の堆積による埋没もその一因として考えられた。古木同様に衰弱の原因がすべてカイガラムシであるとは断定できないが、衰弱している個体ほど被害が大きいことから樹勢に影響を与えていることは間違いないと考えられる。カイガラムシの種類としてはマツカキカイガラムシとマツコナカイガラムシの生体が大量に確認されたほか、マツモグリカイガラムシと思われる症状が確認された。 これらのことから、マツ林をどのように構成するのかの方向性、マツ枯れ予防の継続的実施などの指導をした。 |
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調査場所 | 伊賀市阿保 | ||||
調査日 | 9月8日 | ||||
調査樹種 | ケヤキ | ||||
担当樹木医 | 石黒秀明、広瀬信三、坂口卓也、大石浩 | ||||
依頼内容 | 以前から葉量が少なくなってきて、本年より樹木北側にほとんど葉が付かなくなった。樹皮の一部が欠け落ちたようになっているが、今後どうしたらよいか。 | ||||
調査・診断結果 | 以前から葉が少ないということでしたが、調査の結果、少なくとも10年以上前からは衰退が始まっていたものと考えられた。3股に分かれた幹のうち北方向の域はすべて枯死していた。西側からは胴吹き、南側は葉の残る枝が確認された。70%程度は枯死しており、キノコの発生も確認され、枯枝は落下する危険な状態だった。ケヤキの衰退原因は新庁舎建築工事で平成6年のケヤキ周辺の整備の影響が大きいと考えられた。周囲の舗装により排水性の悪化が挙げられ、根の切断もあった可能性も判断された。キノコを調べたところ「ベッコウダケ」と同定され、樹木の腐りを進行させ、倒木の危険が判断された。 これらのことから、枯枝の撤去、支柱の設置、腐朽精密診断などの指導をした。 |
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調査場所 | 大矢知興譲小学校 | ||||
調査日 | 9月9日 | ||||
調査樹種 | アカマツ | ||||
担当樹木医 | 大石浩、中村昌幸、坂口卓也 | ||||
依頼内容 | 衰弱していたアカマツの健康診断 | ||||
調査・診断結果 | 針葉が殆ど無く、先端部分にわずかに残っている程度となっていた。現在は、その頃より少し回復してきた感じた。全体に球果殻が多く着生しており、枝枯れの発生もあって、樹としては衰弱傾向にあった。 これらのことから、 |
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調査場所 | 伊勢市 宇治山田駅第3駐車場内 | ||||
調査日 | 9月23日 | ||||
調査樹種 | サクラ | ||||
担当樹木医 | 浦口良太、大石浩、石黒秀明、中村昌幸 | ||||
依頼内容 | サクラは古木で枝枯れが度々発生しているため、健康診断依頼。 | ||||
調査・診断結果 | 葉はやや小さく衰弱傾向で、病害は確認されず、枝枯れが所々確認でき、以前に幹や太枝が強剪定された痕が確認された。幹にはこうやく病、ノキシノブ、地衣類の着生も確認された。根元周りはコンクリート縁石で囲まれていた。 サクラは水はけがよく、肥沃な土壌を好むが、調査対象地の環境は踏圧により固結していた。 これらのことから、枯枝の撤去、土壌改良、切り戻し剪定などの指導をした。 |
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調査場所 | 竹原神社 | ||||
調査日 | 9月23日 | ||||
調査樹種 | ケヤキ | ||||
担当樹木医 | 石黒秀明、秦広志 | ||||
依頼内容 | 木に空洞があるが適切な処理が知りたい。 | ||||
調査・診断結果 | 調査樹木はムクノキで周囲が森で囲われ風の影響が受けにくい状況だった。一見樹勢には問題なく判断された。高さ14mあたりで主幹が折損していた。精密検査をしてみないとわからないが内部腐朽が確認された。 これらのことから、高所における主幹の開口部調査、内部腐朽調査、コブラロープ等による枝落下防止などの指導をした。 |
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調査場所 | 松阪市 来迎寺 | ||||
調査日 | 10月11日 | ||||
調査樹種 | ツバキ | ||||
担当樹木医 | 玉野隆、末良学、石黒秀明、坂口卓也 | ||||
依頼内容 | 双幹の片方の葉が顕著な枯れが発生している。 | ||||
調査・診断結果 | 今回の簡易な調査でも、蘚苔類の着生も多く、こうやく病の被害もある。本殿側から見て双幹右の枝葉は全体が枯死寸前となっているが、双幹左の枝にも一部枯れが発生を始めており、樹木全体の衰退が確認された。前面が法面である事で生育することが出きたと考えられた。その後、幹の太さからほぼ順調に生育したと思われるが、近年、下記の状況が起こり衰退に至ったと考えられた。当初植栽された本来の表層面から盛土部への根系の進入はあったと考えられるが、長年の根元への踏圧や近年の車両等の通行で根系の成長は阻害された。 これらのことから、 |
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調査場所 | 四日市市場町 大樹寺 | ||||
調査日 | 11月1日 | ||||
調査樹種 | スダジイ | ||||
担当樹木医 | 石黒秀明、大石浩、坂口卓也、鈴木耕作 | ||||
依頼内容 | 双幹の片方が枯れているが今後どう対処したらよいか。 | ||||
調査・診断結果 | 地上高2.5m辺りより二股に分かれた双幹木ですが、北側の幹や枝のあちこちに木材腐朽性のキノコが確認された。また、今にも折損しそうな危険枯死枝が多数確認された。腐りは激しいですが、まだ完全に枯死しているわけではなく、緑色を呈した葉も多く茂っていた。枯死した枝の状況を良くみると、1年前までは比較的樹勢よく伸びたと思われる枝が枯死した物や、明らかに今年になってから枯れたと思われる枝が確認された。 これらのことから、折損、落下しそうな枝の撤去、周囲立ち入り禁止などの指導をした。 |
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調査場所 |
志摩市阿児町鵜方1775 鵜方小学校 |
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調査日 | 11月23日 | ||||
調査樹種 | クロマツ、イチョウ | ||||
担当樹木医 | 奥田清貴、浦口良太 | ||||
依頼内容 | マツ枯れが発生しているため原因調査依頼、幹に腐りが確認されるが今後どうしたらよいか。 | ||||
調査・診断結果 | クロマツは樹高が11m内外であるが、幹の直径も太く、相当の歴史を刻んでいるものと思われた。 イチョウ 銀杏が着果する雌木で、幹にキツツキによる穿孔が何箇所かあり、材内部が腐朽して外樹皮が剥離していた。葉は樹冠全体に着葉しているが、頂端部から樹高の1/3程度までの着葉量は少なく、全体的に葉の小型化が進んでいた。 これらのことから、枯枝撤去、不定根誘導、土壌改良などの指導をした。 |
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調査場所 | 津市芸濃町 河内渓谷 | ||||
調査日 | 11月29日 | ||||
調査樹種 | モミジ | ||||
担当樹木医 | 石黒秀明、児玉重信、坂口卓也、冨田ひろし、柳田国男 | ||||
依頼内容 |
モミジの幹にひびがあるため、今後の処置の方法を知りたい。周辺に杉が生い茂っているため、日陰となり綺麗に紅葉しない。そのため、杉の伐採を検討しているが、どの程度伐採したらよいか知りたい。 |
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調査・診断結果 | 3本のヤマモミジは、南側にスギ造林木(27本)が成立し、モミジを被圧している状況にあった。このモミジの紅葉しない主たる原因はスギによる日照不足にあると考えられた。すでに10本ほどのスギの伐採が決まっているようですが、残るスギのさらに半分〜2/3を間伐すべきと思われた。 これらのことから、スギ造林の間伐、カエデ類黒紋の対応などの指導をした。 |
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調査場所 | 鈴鹿市若松小学校 | ||||
調査日 | 12月13日 | ||||
調査樹種 | クロマツ | ||||
担当樹木医 | 大石浩、中村昌幸、児玉重信 | ||||
依頼内容 | 落葉の発生しているクロマツの診断依頼 | ||||
調査・診断結果 | 鈴鹿市立若松小学校の校庭にはクロマツが13本ほどありますが、その中でも正門に近い、3本を重点に調査しました。夏の終わりから秋にかけて葉色の変化に気付いてみえましたが、深刻化したのは 11月中旬になってから全体として枝葉が混み合っており、外側から見る限りでは針葉が多少黄化している所もあるものの、まずまずの状態と思われました。しかし樹冠の内側から見ると、懐にある針葉が褐変・枯死しており、既に枝枯れを起こしている部分も確認できた。また針葉には所々「葉枯性病害」が発生していた。また害虫(カイガラムシ類、アブラムシ類、ハダニ類など)の虫体は見当たりませんでしたが、その影響は受けていると思われた。樹としては、未だ深刻ではないものの衰弱傾向にあると思われます。LAMP法によるマツノザイセンチュウのDNA鑑定とベールマン法による顕微鏡検査を行ないましたがマツノザイセンチュウは確認されなかった。 これらのことから、剪定、枯枝撤去、寒肥、土壌改良などの指導をした。 |
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調査場所 | 伊勢市村松町 北浜神社のクロマツ | ||||
調査日 | 1月27日 | ||||
調査樹種 | クロマツ | ||||
担当樹木医 | 大石浩、浦口良太、児玉重信 | ||||
依頼内容 | マツの伐採を含めた健康診断 | ||||
調査・診断結果 | 敷地内に5本生育しています。2本は針葉の変色が確認された。ここ2年ほどで4本が枯れ、伐採された。変色していたマツの樹脂の流出簡易検査を行ったところ、樹脂の流出は確認されなかった。残りの3本も簡易検査を行ったところ樹脂の流出が確認され健康だと判断された。念のためDNA鑑定、顕微鏡検査を行ったところマツノザイセンチュウが検出された。 これらのことから、マツ材線虫病に感染している2本を5月下旬までに伐採、残りの3本の予防などの指導を行った。 |
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調査場所 | 四日市市日永5丁目 | ||||
調査日 | 2月2日 | ||||
調査樹種 | クロマツ | ||||
担当樹木医 | 石黒秀明、大石浩、坂口卓也 | ||||
依頼内容 | クロマツの健康診断 | ||||
調査・診断結果 | 旧東海道沿いに成立しているため、根元周辺はアスファルト舗装に、また東側はコンクリート舗装で完全に閉塞された状態で、根は呼吸が行い難い状況と判断された。剪定作業の直後でしたが、若干ですが剪定が強すぎる感じを受けた。また剪定方法に問題を感じる所があり、1〜2年間の経過観察が必要かと判断された。 これらのことから、マツ枯れ対策の実施を指導をした。 |
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調査場所 | 津市大里山室長 願正寺 | ||||
調査日 | 2月7日 | ||||
調査樹種 | イチョウ | ||||
担当樹木医 | 玉野隆、末良学、大石浩、広瀬信三 | ||||
依頼内容 | 腐朽調査依頼 | ||||
調査・診断結果 | 過去に樹高5.5m辺りで伐採され、その部分から再萌芽した枝が株立ち状の幹として成長し、再萌芽していた。株立ちの幹の数本に落雷があり、主幹となるべき幹が枯死していた。その部分の腐朽の進行によって、樹幹内部と辺材に腐朽が確認された。
樹形はやや乱れ、偏った枝張りとなっていた。がんしゅ病の病徴が見られるが、内部までの腐朽の進行は確認されなかった。中勢バイパス道路や周辺整備に伴う農道の造成によって、イチョウの生育する地盤の脇にある井戸も枯れ、根系に供給した水源が絶たれたと考えられた。 これらのことから、全体の バランスをとるための剪定、樹体全体を支えるワイヤー支柱の設置、土壌改良などの指導をした。 |
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調査場所 | 津市芸濃町椋本 | ||||
調査日 | 2月14日 | ||||
調査樹種 | ムクノキ | ||||
担当樹木医 | 石黒秀明、児玉重信、玉野隆 | ||||
依頼内容 | 大ムクの樹勢及び周辺樹木等による影響診断依頼 | ||||
調査・診断結果 | 大ムクの周囲は、西方向15mにスギが2本あり、すぐ近くにはエノキ1本が確認された。北側は上り勾配の法面になっており、法面にはスギ、ヒノキが植林されていた。西側に成立している2本のスギは、大ムクにとっては迷惑の何物でもなく不要と考えられた。大ムクに対する日照の影響や、駐車場側から大ムクを見た場合、景観の妨げになっていた。またサクラの植栽間隔が狭いこともあり、それらを伐採(間引き)するのであれば、大ムクに直接の影響が無いことから地域住人や市の判断となるかと思われた。大ムクに充填されたウレタンは、かつてはよく実施されましたが、かえって樹木の腐朽を促すだけで無意味であり除去すべきと判断された。大ムク周辺の土壌は柔らかく、土性は埴土で腐植に富む土壌だった。 これらのことから、ウレタンの撤去、不定根誘導法などの指導をした。 |
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