合格者体験記

『他業種から樹木医への歩み』

服部 友香子(第2949号 樹木医) 令和元年度合格
 私がはじめて樹木医の存在を知ったのは高校生の時でした。何気なく読んだ新聞に樹木医が取り上げられていたのです。その記事を読んで、樹木も動物と同じように病気になるということ、それを治療する人がいるということに衝撃を受けました。それから樹木医になることが目標となり、まずは樹木医補が取得できる大学を探し進学しました。大学では、森林について広く学び、樹病と病原菌類について研究をすることでその奥深さに魅了されました。また、研究室に出入りする現役の樹木医の方々と共同研究を進める中で、樹木の多様な衰退原因を見極め診断すること、必要な処置を行うことの難しさを知りました。学部を卒業し樹木医補を取得して3年、私は大学院の博士後期課程の学生として菌類研究を続けていました。樹木医の受験資格はすでに満たしていましたが、菌類の知識だけでは樹木医を取得しても何もできないのではないかと悩み、受験を見送っていました。しかし、現在の指導教授に学生である今のうちに取っておいたら?と背中を押され、樹木医資格の取得を決意しました。いざ過去問を解いてみると出題範囲の広さと専門性の高さに驚き、挫けそうになりました。先輩樹木医の方々からアドバイスをいただきながら勉強をし、なんとか一次試験を突破し、二次試験に進むことができました。つくばの研修では、豊富な知識を持った熱意あるたくさんの同期に出会い、自身の圧倒的な知識・経験不足を痛感しました。樹木医の資格を取得した今も、知識や経験が足りているとは全く思いません。今後も責任ある樹木医の名に恥じぬよう日々研鑽を重ね、樹木医活動や研究活動に邁進したいと思います。
※ 服部会員は、2021.3.31 千葉県支部へ移動

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